9.27.2013

wifiとLTEを切り替えて高速化を実現する、スマホ用ブラウザが配布開始



リンクアグリゲーションブラウザ


最近のKDDI研究所はモバイル向けのプロダクトやアプリが先行しているようなイメージがあります。
かつては法人向けのゴリゴリなプロダクトを中心に開発していたイメージがありますが、最近は世の中の流れもありますが、モバイルへ急カーブなシフトが目立つようです。

そんな研究所さんがこのたびリリースするのは、wifiとLTE回線をアグリゲートして高速ブラウジングを実現するというふれこみのプレディオ。


仕様は明かされていない

使用できるスマホは今のところandroidに限られるようです。
技術情報などの仕様詳細は明かされていないので、どういう技術を使ってマルチホーミングを実現しているのかがわかりません。

僕もandroidを持っていたら試してみたいところですが、androidしかも上記機種に限られ、kddiユーザというかなり限定されたユーザ向けなので、なかなか試すのが難しそうです。



リンクアグリゲーション無線技術の想像


ワイヤレスジャパンなどで発表されたリンクアグリゲーション無線技術というのをブラウザ向けに応用しているとのこと。

軽くググってみたのですが、仕様などが明かされていないので、どうやって実現しているのかを想像してみようと思います。

リンクアグリゲーション無線技術という言葉を字面通り受け取ると、wifiとLTE回線の論理リンクをバルクする状態を作って、シームレスに通信を切り替える方式を取っているのだと考えられます。

しかし、リンクアグリゲーションを実現するためには対向先で通信を制御するための機器なりサーバなりが必要になってきます。
通信ルートの切り替えをピアで制御しないことには、end-endのルートが固定されないために、ブラウジング中にサーバとのhttpセッションが切断されてブラウザとしては使い物にならないからです。

となるとマルチホームを実現するために、どこかのキャッシュサーバなりプロキシサーバに一度セッションを張って、そのプロキシサーバから目的のサーバに対してセッションを張らせることで無瞬断の通信が実現できそうです。

プロキシサーバがあるのであれば、そのサーバとブラウザがポーリングを定期的に行って、遅延の少ない側の回線なりを優先的に選択するロジックを取ればいいような気がします。


実現できそうですが、プロキシ方式だと問題もありそう


しかし、プロキシサーバ方式をとるとなると、色々な問題が立ちはだかりそうです。

KDDIのスマホユーザ数がどの程度の数かは不明ですが、昨今のweb通信をプロキシするとなると、結構なスペックで用意してあげないといけなさそうです。

かつ、通信をインターセプトするための拠点、回線など、考慮すべきことは多岐にわたり、これでは広告収入を期待したとしても、無料のブラウザとしてはペイできなさそうです。そもそもブラウザ上に消えない広告があるってことほどウザいことはないですからね。それだと誰も使わないでしょうしね。

また、近年増えつつあるhttps接続中心のwebブラウジングもインターセプトすることによる、電気通信事業法問題、httpsセッション断問題、その他諸々の中抜きしちゃっていいのかね問題が燃え上がる可能性があります。


というわけで、僕のおよそ考えつかないような方式で実現しているんじゃないかと胸がわくわくして止まりません。ぜひとも、実現方式をkddi研究所さんのページで公開してほしいですね。

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