図のような構成だとします。
R2はR4との間にEIGRPのNWを組んでいます。
で、R2はEIGRPをOSPFにredistributeしています。
R1にはA0, A1, A101の3エリアと接続されています。
R1のエリア101は/24で広報します。
さて、R2はR1のLoopbackをnexthopいくつでもらってくるでしょう。
R2のrouting tableを確認してみます。
R2#show ip route os
172.16.0.0/16 is variably subnetted, 5 subnets, 2 masks
O IA 172.16.101.0/24 [110/65] via 172.16.123.1, 00:26:55, Serial0/0
viaのアドレスを確認すると、172.16.123.1となっていますので、
FR網経由でもらってきています。
これをフィルタを使わず、しかもArea設定を変更せず、
172.16.12.0のNW経由で通信するようにしたいわけです。
確かにイーサのパスである172.16.12.0の方が速くていいですね。
そちらのパスを使うほうが効率的です。
しかし、FRの方はArea0ですから、
OSPFの習性としてArea0経由のパスを選んでしまうわけです。
OSPFの習性をねじ曲げることなく、この問題を解決するにはどうすればいいか。
Area1をArea0に変更してやりゃいいんですが、
それはrestrictiondで禁止されています。
ではどうしましょうか。
設定をねじ曲げられないなら、
こっちの常識の方をねじ曲げてやるんですね。
僕らの常識をねじ曲げてやりゃいいんですね。
Area1の中にArea0を作っちゃいましょう。
Area1の中にVirtual-linkを張るわけです。
なぜvirtual-linkをはって解決するのか。
virtual-linkと言えば、Area0から分断されたAreaを
無理矢理Area0に隣接させるために使われますね。
virtual-linkはArea0の拡張という位置づけです。
つまり、virtual-linkの中もArea0なわけです。
イーサのパスもArea0になったとしたら、
OSPFはもちろんイーサ側を最適経路として選択しますね。
なんせ速いから。
なので、そうしてやりゃいいというわけです。
virtual-linkの設定は、
area 1 virtual-link OSPFルータID
ですから、R1とR2のそれぞれに設定していきます。
R1(config-router)#area 1 virtual-link 2.2.2.2
R2(config-router)#area 1 virtual-link 1.1.1.1
設定が完了すると
*Mar 1 03:42:34.363: %OSPF-5-ADJCHG: Process 1, Nbr 2.2.2.2 on OSPF_VL0 from LOADING to FULL, Loading Done
このようなメッセージが出ます。
見覚えのあるLoading Doneメッセージですね。
それではR2のrouting tableをみてみましょう。
R2#sh ip route os
172.16.0.0/16 is variably subnetted, 5 subnets, 2 masks
O IA 172.16.101.0/24 [110/2] via 172.16.12.1, 00:04:43, FastEthernet0/0
無事、routing tableが書きかわって、
F0/0経由でrouteをもらってくるようになりました。
OSPFのなんちゃってArea0完成!!
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