7.24.2013

ITエンジニアにおける資格の価値(ベンダ資格・certification, skills...)



Packet Pushersというネットワークエンジニア向けの情報投稿サイトがあるんだけど、久しぶりにサーフィンしていたらなかなか面白い投稿があったのでご紹介。



資格を考える


概要としては、ある種資格至上主義的になりがちなIT業界に、自身の経験も踏まえながら一石投じてやるぜ的な内容。

確かに実際は資格を持ってるだけでは、ほとんど意味がない。
でも、資格に挑戦することは僕は意味があると思う。


The Value of Certifications Ken Matlock

Ken Matlock is a networking veteran of 19 years. He has worked in many fields in the networking industry
AuthorはKen Matlockさんで、19年もNW業界に携わっている大先輩。休みの日はもっぱら家族とすごしたりCCIEの勉強をしたりだそう。



資格に対するKenさんの見解

A certificate, simply put, is proof that on a certain date you were able to demonstrate you knew enough of the answers to the questions to pass a particular threshold.  While some certificates are harder than others, when it comes down to it that’s all that means. It’s a binary pass/fail. A person that squeaked by barely, and one that aced the test both have the same certificate. 
 certificateはその日にその人がcertifyされるのに必要な閾値をこえて、あらかじめ用意された設問に答えられたことを証明するものである。certificationにはほかより難しいものもあるけど、難しいからといってそれが単純にほかの資格より優れているということではない。資格とはただのpass/failのbinaryであって、資格をぎりぎり合格した人も、一発で難なく合格した人も、同じ資格を持っているのである。
まあ、そのとおり。資格は資格。

A certificate is not a magic piece of paper that can be waved around to prove your knowledge or skillsets.(中略)It is not a magic “hire me” button
資格は知識やスキルを証明する魔法のような紙ではないし、魔法の"雇ってください"ボタンではない。
これもそのとおり。

僕もCCIEの資格を取るために必死になって勉強して、その経験談は別記事でまとめているとおりなんだけど、CCIEの資格っていうのは持っていることだけではあまり意味がない。
CCIE経験まとめ

実際に資格を取ったからっていって、給料が自動的にあがるわけでもないし(今のとこそういう交渉をしたり、積極的に給料アップ転職活動などをしてないのもあるけど)、資格を持ってるからといって、Routing and Switchingに関して何でも知ってるわけではない



資格に対する人事的見解

Most recruiters or HR representatives do ‘keyword’ searches of resumes to decide which to forward onto the next level. So if the job is looking for (for example) CCNP and that doesn’t appear on the resume, you most likely will not get to the next level (sad, but true). 
ほとんどのHR(人事)やリクルータはキーワードでresumeを検索して、コンタクトを取るかどうか決めている。なので、人事がCCNPのポジションの人を探していたとして、resume上にそのキーワードが出ていないとすると、あなたのresumeが次のステップに進むことはない
これもそのとおり。

リクルートが提供しているリクナビのようなresume登録サイトは、Kenさんが言ってるようなことにまさに当てはまる。

一応僕もリクナビに期待していないものの登録はしてるんだけど、CCIEというキーワードだけを登録しているときより、CCNPとCCIEというキーワードを登録しているときのほうが、検索に引っかかる数が増えたし、なんかよくわかんない『オファー』(笑)みたいなメールも増えた。

これはリクルータたちが、「開発がCCNP一人ほしいってよ」、「じゃあCCNP探すべ」って会話をして検索ボックスに"CCNP"と打ち込んでぽちっているからであって、とりあえず何万もある書類の中を簡単に振るいにかける便利なキーワードとして"CCNP"を使っているからに他ならない。

だから、リクルータたちはCCNPの価値とかすごさなんてまったくわかってないし(全員が全員そうじゃないと思うけど)、CCNPというキーワードには検索に引っ掛けるだけの用途しかないわけだ。

書類を振るいにかける役割を担っている彼らを乗り越えなきゃいけない僕らは、CCIEのすごさとかCCNPの大変さとかなんてのは「言わずもがなだろ?」って思ってちゃだめ。



資格はあくまで裏付け、説得力


資格の先にある本当に手に入れたいものは、お金だったり地位だったり、転職先だったりすると思うんだけど、資格を持っていることはあくまでベースであって、それ以上の魅せられる部分を持っていないと、なかなか資格だけでは望むすべてが手に入れられないと思う。

実際、僕も転職した経験があるんだけど、今はすぐにでも転職!ってわけでもないものの、少なくとも月に1回はresumeを最新化しているし、信頼できるエージェントとは定期的にコンタクトを取っている。

現在はIT業界では有名な会社で働いているけど、自分の中の「つまんないゲージ」が満タンになったらすぐに辞める準備はできていて、別に未練も不安も何もない。

不安がないのはCCIEの資格を持っているからということもあるけど、CCIEの試験を乗り越えたという知識的バックボーンと、勉強過程でついた忍耐力、そして乗り越えたという努力を適切かつわかりやすくに人に伝えるプレゼンテーション力に自信があるからだと思う。

資格を取ったのにステップアップがうまくいかない人は、資格を取るために重ねた努力や、苦難、達成したことによって得たものを明確かつ人にわかりやすく伝えるスキルを向上すべき。



資格を取った後の動き方も含めて戦略的に取得すべし


結局まとめると、

・CCIEとりたい
 →CCIEがRFPの条件になってたりするので、ほかの資格とは一線を画す。

・資格取りたい
 →もってないよりもってるほうがいいに決まってる

・資格とろうか悩んでる
 →悩んでる時間がもったいない。

・資格なんて意味がないと思う
 →意味を決めるのはあなたじゃない

・価値のない資格をとっても時間の無駄だ
 →価値を決めるのはあなたじゃない

ということになりますかね。

そんで、資格を取るためにがんばった記録は、ブログでも日記でもアプリでも何でもいいから、振り返ることができるように残しておくべきですね。
自分のためって言うより、面接官にどうアピールするかを考えるために。


今の自分に満足してないんだったら、何かしらの資格に挑戦し続けたほうがいいと思う。
エンジニアであってもなくてもね。

もっとも価値があるのは、挑戦過程でつく自信ですからね。





0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...