大局観
前回の投稿の続きになりますが、トラブルシュート問題において、僕自身がもっとも注意したのが大局をみるという視点です。
僕は羽生さんの大ファンなんですが、とにかくこの大局観という言葉が好きです。
この場合、小局というのはトラブルシュートで出題されるそれぞれの問題のことを言っていて、大局というのは問題全体のことを意味しています。
具体的には?
もう少し具体的に述べるには、図があった方がわかりやすいと思いますので、以下の図をご覧いただければと思います。
例えば、以下のような二つの問題があったとします。
問題1 R3とR4がeBGPピアだけど、うまくピアが張れていない。
問題2 R1とR2でOSPFの隣接をしているのだけど、R1がうまく経路を交換できていない。
小局というのは問題1、問題2をそれぞれみるという目線です。
これはこれで非常に重要ですが、大局についてはちょっと詳しい説明が必要になります。
問題1
問題1で先ほど例として出したのが、R3とR4がeBGPピアだけど、うまくピアが張れていない、でした。
その問題1の制限事項として、「AS55のルータ」の設定を変更してはならない、というものがあったとします。
そうなるとR4にあたりを付けて大凡の問題を解いていくことになると思います。
これはこれで着実に解いていけばいいでしょう。
問題2
さて、次の問題2としてR1とR2でOSPFの隣接をしているのだけど、R1がうまく経路を交換できていない、というのを挙げました。
この問題には特別なリストリクションがかかっていないとします。
どのように解くのがよいでしょうか。
このときに僕は、大局をみなければならない、と考えています。
大局に目を向ける
つまりどういうことかというと、明らかにR2に対して誤ったConfigが入っていて、R1の設定をどのように変えてもどうしようもない状態でない限り、R1側の設定変更をしてトラブルを解決するのがよい、R2は触らない方がいい、ということです。
なぜなら、前の問題でR2が所属する「AS55の設定を変えてはならない」という制限事項が課せられているので、その制限事項に抵触するのはよろしくないと考えられるからです。
じゃあどうやって解こう
具体的に言うと、例えば、R1とR2のインターフェースのMTU値が違うために、OSPFの隣接関係が構築できないのだとします。
その場合は、R2に変なMTU値が入っていたとしてもそれをR2から消すのではなく、R1のMTU値をR2に合わせる、という対処の仕方がよいと考えられます。
とにかくTSにおいてゆっくり考えている時間はないです。
show runして間違えたConfigを比較するような解き方では、絶対に時間が足りないと断言できます。
瞬時に判断し、瞬時に最適解への道を突き進む必要があります。
瞬発力を鍛え、ひきだしを増やし、トラブルシュート力をアップさせてください。
CCIE LABまとめページ
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